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第8期オープンセミナー⑥「変身資産とは」レポート

ライフシフト大学ではライフシフト・プランニングやキャリアデザインのような人生設計・キャリア設計を考えたり、ビジネススキルを学び直すことができます。2023年春に第8期を迎えるライフシフト大学、本レポートでは第6回目となるオープンセミナーの様子をお伝えします。

人生100年時代に求められる「変身資産」とは

今回は第5回目(2023年1月30日開催)、ライフシフトコンサルタントの唐沢明佳による「変身資産とは」。ライフシフトにおいて重要な考え方のひとつである「変身資産」についてご紹介します。

 

ライフシフト大学の変身資産の講義では「変身資産とは」「ライフシフトアセスメントとは」「変身資産の増強計画」の3つについて、一人ひとりワークに取り組んでいただき、受講生同士のグループワークを通じてそれぞれの特徴に磨きをかけていきます。今回のオープンセミナーでは「変身資産とは」「ライフシフトアセスメントとは」の2つについて簡単にご案内をしていきます。

まず「変身資産」です。これを私は「ライフシフトに必要な変化対応力の要素」と表現しています。リンダ・グラットン博士の著書『LIFESHIFT』にも変身資産という言葉は出てきますが、ライフシフト大学でご案内をしている変身資産ライフシフト社が独自開発した日本の社会や働き方に適したものなので、両者は別物とご理解ください。

変身資産は5つの要素(マインド・知恵・仲間・評判・健康)と、それぞれを構成する3つの力から成り立っています。今の時代を生き抜くためにはこれらの力を身につけることが必要だということです。ライフシフトについて改めておさらいすると、今の時代はまず寿命が伸びています。「人生100年時代」「70歳現役」という言葉を耳にしたことがある方も多いと思いますが、これらの言葉を聞いて皆さんはどう思われましたか? 私は「ちょっと大変だな」と思いました。これまで頑張ってやってきたのに、そこから更に人生が長くなるとしたら「いつまで頑張ればいいのかな」という気持ちになりますよね。

ご参加頂いている方からはチャットで「100歳ってどんなだろう?」「本当かな?」「そこまで元気かな?」という意見が寄せられてます。やはり不安に感じる方は少なくないようです。

人生が長くなるということは、それだけ長く現役でいるということです。従来のように教育の世界で学んで、社会に出て定年まで働き、退職して悠々自適な生活を送る「3ステージ型の人生」から、これからはさまざまな生き方を選ぶことができる「マルチステージ型」の人生へのシフトが必要になります。マルチステージ型の人生では、がむしゃらに働くだけでなく、大学で学び直しをするという選択肢もありますし、兼業や副業といった道もあります。今までなかったチャンスがあるから、70歳現役でもちょっと頑張ってみようかなという気持ちにもなりますよね。

そして世の中も大きく変化しています。まず雇用や働き方が変わっています。新卒が一気に採用されて一人ひとりに仕事が当てられる「メンバーシップ型」雇用から、仕事に対して人が採用される「ジョブ型」雇用へと変化しつつあります。さらに企業や組織に対する依存にも変化が見られます。従来のメンバーシップ型雇用では、就職した会社で出世するために頑張るという人が多いですが、今後60代になっても仕事をしようとしている人には「自分でどうしたいのか考えてください」「自分でキャリアを築いてください」といったキャリア自律が求められています。また社内・社外問わず周囲に負けないようにする「競争戦略」から、それぞれが価値を持ち寄って新たなものを生み出す「成長戦略」へと時代は変わりつつあります。

子どもの頃の夢から自分自身の「Will」を見つける

従来のキャリアでは「Will・Can・Must」が重視されていました。この中のWillには、本来自分自身がどうしたいか、どうありたいか、何を目指したいのかが含まれているのですが、多くの方の場合、会社のWillが中心で、そのために自分ができること(Can)、やらなければならないこと(Must)に取り組んでいたわけです。キャリア自律、成長戦略の時代においては、自分自身のWillを大事にし、それに向かって自分ができること(Can)を増やし、新たな価値を生み出していく(Create)が求められます。

しかし、今まで組織のWillに向かって生きてきた人に、急に自分のWillを持てと言われても難しいものです。ライフシフト大学では自分のWillを見つけるためのいろいろなワークを用意しています。例えば自分のキャリアを振り返ってみると、さまざまな浮き沈みがあるはずです。上がっているときは何がモチベーションになっていたのか、下がっているときに自分は何を感じていたのかをじっくりと振り返ってみる。あるいは子どものころにどんな夢を持っていたかを考えてみる。幼稚園児に将来何になりたいか聞いてみると「プリンセス」や「サッカー選手」などいろいろ出てきますよね。これがまさにWillです。

皆さんは子供の頃、何になりたいと思っていましたか? 私は幼稚園のときはケーキ屋さん、中学生のときは獣医さんの助手になりたいと思っていました。参加者の方はいかがでしょうか?

参加者「私はお嫁さんになりたいと思っていました」

お嫁さん、良いですね。なぜお嫁さんになりたいと思ったのか、子どもながらに理由があったはずです。お母様がとても素敵な方で、そういう家庭を大事にするお母さんになりたい、そんな思いがあったのかもしれませんね。

子どもの頃に何になりたかったか、その職業だけでなく、なぜそれになりたかったのかを自分に問いかけていくと、何か大事な思いや自分がこれから抱いていくビジョンにつながるヒントが見えてくるかもしれません。ライフシフト大学ではこういったワークを仲間と一緒にやっていきます。

自分の変身資産を見える化する「ライフシフトアセスメント」

変身資産に話を戻すと、変身資産にはマインド・知恵・仲間・評判・健康の5つの要素があります。変化をし続けようというマインド、自分が変わるために必要なものを見極める知恵、価値を生み出すために助け合う仲間、仲間作りに欠かすことのできない評判、そして70代現役でも頑張っていけるだけの健康。この5つの要素が必要です。そしてそれぞれの要素は3つの力で形作られています。

それぞれの要素を構成する力について簡単に紹介すると、マインドは「ポジティブマインドセット」「未来への思い」「チャレンジ精神」、知恵は「知識・経験」「スキル」「教養」、仲間は「親しい友人」「ビジネスネットワーク」「ソーシャルネットワーク」評判は「自己PR力」「共感力」「影響力」、健康は「運動」「食事・睡眠」「こころ」となります。

変身資産は目に見えるものではありませんが、皆さんの中にしっかりと蓄えられています。これを可視化するツールがライフシフトアセスメントです。ライフシフトアセスメントを受けていただくことで、自分自身が現在どんな状態なのか、これまでにどんな資産をどれくらい育ててきたかが見えるようになります。

ここまで簡単に変身資産とライフシフトアセスメントについてご案内をしました。ライフシフト大学の講義ではもっと丁寧なご案内をした上で、皆さんに実際に取り組んでいただいたライフシフトアセスメントの結果を見ながら「自分は何を活かしていこうか」「もっと増やしたい資産はどれか」「どうやって伸ばしていけばよいか」といったことを、受講生同士て知恵を持ち寄り、アドバイスをし合うといったワークも行っています。

第8期から大きく変化するライフシフト大学。募集要項および申込ページはこちらです。ぜひご検討ください。

 


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